さらばスプリント

歯医者を移る、転医するということは、すなわちスプリントを外すということになる。不安はあった。

今はその新しい歯医者で作っていただいたメタルプレートを入れている。保険がきくので出費はガクンと減った。こんなに近所に保険でできる歯科医院があったのなら、初めからここに来ればよかった。そう感じることもある。

かといって、けしてスプリント治療を否定するわけではない。少なくとも、自分には有効だった。

スプリントの調整していた技工士の方は優秀だったと思う。転医を決めた時にその人には悪いかなと思った。何度もスプリントが割れて、そのたびに調整していただいていたからだ。しかし、スプリントを使ったリハビリとその後の補綴は別だ。最終的な治療の工程に疑問が生じたために移ることにしたわけだ。

それにスプリントの調整をしている方以外の従業員の技量は「?」だった。1人明らかに不器用な人がいた。ちょっと口の中をいじらせるだけでそれは分ってしまう。治療中にその人の座っている椅子のひじ掛けが自分の頭に当たったことがある。それも1度や2度ではない。多分注意が散漫なのだと思う。不器用な歯医者というのは恐いものだ。そんな不安もあった。

こうして2000年12月現在、メタルプレートを入れて調整を続けている。メタルなのでスプリントと違って割れることはない。ただ、これをいきなりというのはどうかなと思った。自分の場合、スプリント治療を経てある程度筋肉が回復し、感覚的に噛み合う位置やコンディションが分っているので、メタルにすんなり移行できたというのもあるかもしれない。

このままこの治療を続け、今の先生に治るまでお世話になるか、また別のところに移ることになるのか。それはまだ分からない。

保険か自費か。大勢で診ているか1人の先生がじっくりと診ているか。歯科医院にもいろいろある。どちらがいいとは一概に言えない。治療費が安くても、不良なインレーを入れられたり先生が下手だったら意味がない。保険が効かず、治療費が高くても、それが自分にとって良い治療ならそちらを選択するべきだと思う。

それは患者自身の価値観や経済状況によると思う。患者側がもっと歯や歯科医療について学ぶべきかもしれない。まず何より虫歯をつくらないこと。そして、変な治療をしているいいかげんな歯科医院には行かないこと。

反省を込めて、今はそれしか言えない。

 

.......to be continued


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